アーティキュレーションの地位

アーティキュレーション・・・?と思った方・・・

要はタンギング及び音の処理方法です。

音そのものを間違わずに演奏しようとする方は・・・100%いらっしゃる感じでしょう。

アーティキュレーションを間違わずに演奏しようとする方は・・・<100%って感じではないでしょうか?

 

今回はいきなり結論を申し上げます!

 

「アーティキュレーションを間違うのは音を間違えるのと同じく・・・最大の罪!」

 

理由は簡単です。

曲想が変わるから。

 

そーですねぇ・・・例えるなら、「サウンド・オブ・ミュージック」の「ドレミの歌」。

全てスラーで吹いたら・・・ちょっと変じゃない?

なんか穏やか~な雰囲気になっちゃいますよね。

タンギングして元気ハツラツに演奏しません?

 

全ての曲がそうです!

作曲者が指定したアーティキュレーションで演奏する事が、その曲の持ち味を引き出します。

 

ちょっと難しいからスラーにしちゃえ! ブー!!!!

あっ!勢いでタンギングしちゃった! ブー!!!!

テヌート、スタッカートあんま意識しなかったわ! ブー!!!!

完全にアウトです。

冒頭に言いましたが、音を間違えるのと同じく最大の罪です!

 

ちなみに語源の説明もしておきますと・・・

テヌート=維持された

スタッカート=分離された

音楽用語はだいたいがイタリア語です。辞書ひいてみてください。

元々の言葉の意味が載ってます。

では、フェルマータは?

停止の意味です。ちなみにバス停の意味もあります。

本来の意味を知る事により、演奏に対する考え方変わりませんか?

 

そして、アーティキュレーションと曲想指定を混同する方も沢山居ます。

ドルチェ=デザート (甘い、柔らかいなど)にスタッカートの指定が出ると急にドルチェを忘れて、スパイシーな演奏になる方がいます。

スタッカートは音と音とを分離するんであって、激しくなったり辛くなったりはしません。

あくまでも、ドルチェの雰囲気の中、音と音に空間を与えてあげます。

そう!それはまるで生クリームの様な感覚♪

ムースでも良いですよ。

メレンゲと目玉焼きの白身も違いますわなぁ。

素材が密着するのではなく、適度な空気が素材と素材の間に入り込み、絶妙な食感を生み出します。

ムースと羊羹じゃ、えらい違いでしょ?

 

テヌートもそうです。

音を維持するだけであって、発音の明瞭さや、質感は変えてはいけません。

 

曲想指定とアーティキュレーション、混同しないようにしましょ。